人材派遣の面接でリーダーシップがあるか聞かれたら?
面接でリーダーシップの有無を答えるには、発揮したエピソードを具体的に話します
人材派遣の面接でリーダーシップの有無や発揮した経験を聞く理由は、あなたが企業に貢献できる人物か、決断力はあるのか、困難に立ち向かって乗り越えられるか、を確かめたいからです。面接官の意図を理解し、自分なりにリーダーシップを定義して答えましょう。
面接で答えるときは、結論を最初に伝えてから具体的なエピソードを続けて、最後は入社後に役立てられるとまとめます。リーダーシップの定義があいまいな状態ではアピールがしづらく、志望動機や自己PRの内容とずれがあると違和感が生じます。
そのため一貫性のある回答を考え、事前に準備しておくことが大切です。回答例を参考にすると、面接官に内容が伝わるかの確認ができるでしょう。
リーダーシップを発揮した経験から、自社が求める人物かを確認する目的があります
人材派遣の面接でリーダーシップを発揮した経験を聞かれたとき、企業側には目的があります。リーダーシップを発揮したエピソードから、あなたの何を見るかを解説します。
【リーダーシップを発揮した経験から確かめたいこと】
・自社に貢献できる人物か?
リーダーシップは人をまとめる力で、属する組織のために人を動かす力のことです。自社の目的や考え方に沿って力を発揮し、人をまとめられる人物を企業は求めているので、面接で確認します。
あなたがリーダーシップを発揮した話をもとに、面接官は入社後の働き方を想像し、自社に合う人物かを検討します。
・決断力はあるか?
チームが目的を達成するためには、組織を導くリーダーがさまざまな決断をする必要があります。チームを代表して決定するため責任がともないますが、それに耐えられる力と実行する行動力のある人物は、リーダーシップがあると言えます。
組織やチームの人数にかかわらず、人を導ける存在は企業にとって貴重な存在です。
・困難に立ち向かい、乗り越えられるか?
組織で物事を動かすにはトラブルや失敗などはつきものです。面接官は、困難に立ち向かって乗り越えられる人物かを、これまでのリーダーシップを発揮した経験から確認します。
組織が困難に直面したとき、方向性や行動を判断するのはリーダーの役目だからです。
【リーダーシップを発揮した経験がないときは】
大きな組織や大人数のグループをまとめた経験だけが、リーダーシップを発揮したエピソードではありません。少人数のグループの中で、あなたが仲間や後輩を導いて達成した経験があれば、立派な「リーダーシップを発揮できたエピソード」となります。
表立って活躍した経験でなくても、チームのメンバーひとりひとりをサポートし、目標達成のために努力したこともあてはまります。肩書や役職がなくチームをまとめた経験も、リーダーシップをアピールするエピソードになるので、具体的な目的や取り組み、結果をまとめて伝えましょう。
それでもリーダーをした経験が思いつかないときは、リーダーにはなれなかったものの、リーダーになるために学んだことを話すのもおすすめです。学生時代や前職での経験を思い出し、チームやグループでの取り組みからリーダーシップを発揮した経験について考えましょう。
リーダーシップを発揮した経験は、結論から始めて入社後の姿でまとめましょう
リーダーシップを発揮した経験は、有無を答えるだけでなく、具体的な場面や達成した目標などを話します。面接官にあなたが企業に役立つ人物であると伝えるために、答えるポイントを押さえましょう。
【リーダーシップを発揮した経験を答えるポイント】
・結論から述べる
人材派遣の面接で質問に対する回答は、初めに結論を述べます。話の結論を先に伝えると、途中で本題からそれてしまっても言いたいことが伝わるメリットがあります。
・具体的なエピソードを盛り込む
リーダーシップがある、その経験があると伝えるには、具体的なエピソードを話すと面接官からの信ぴょう性が高まります。5W1Hの構成になるよう、リーダーシップを発揮した話を事前に整えておきしょう。
・最後は入社後の姿でまとめる
リーダーシップを発揮した経験をもとに、あなたが希望する職種でどのように生かせるかで話をまとめます。リーダーシップを会社のために発揮できる人物を求めているため、あなたが企業に必要な人物だとアピールする機会になります。
・志望動機や自己PRと一貫性がある
リーダーシップをとった経験の話が、面接中の他の質問とも一貫性があることがポイントです。特に志望動機や自己PRはあなたの強みをアピールする部分であり、あなたが定義するリーダーシップとずれがないか確認しておきましょう。
【避けるべき注意点】
・あいまいな内容
「アルバイトでトラブルが起き、解決しました」「ゼミ旅行の幹事をしました」などでは、面接官は具体的な取り組みやリーダーシップを発揮した場面を想像しづらくなります。結果と過程がわかる話し方を心がけましょう。
・リーダーシップの定義がはっきりしない
リーダーシップの定義を自分の中で決めて、それに合うエピソードを話します。組織の代表として決断し物事を進める、困難に立ち向かい乗り越えるなど、とらえ方はさまざまです。
ひとつの定義を決めて思いつきにくい場合は、定義を変えて考え直すとスムーズにエピソードがまとまるでしょう。
・役職だけで終わらせない
組織の中で役職を持っていた場合、役職名を出してリーダーをしていたとアピールする方法もあります。しかし、役職名だけではあなたの取り組みが面接官に伝わりづらいため、具体的に行った内容もあわせて話しましょう。
リーダーシップをとった経験は、学生時代やアルバイト、前職から見つけましょう
リーダーシップを発揮した経験をいくつか書き出して、人材派遣の面接の回答にまとめましょう。リーダーシップの定義別のOK例を見ておくと、まとめ方の参考になります。
あわせてNG例と改善ポイントも紹介するので、用意した回答がNG例のようになっていないかチェックしておくとよいでしょう。
【リーダーシップの定義別OK回答例】
・責任を持ち、やり抜く
「私が考えるリーダーシップは、責任を持って仕事をやり抜くことです。私は学生時代に3年間、同じレストランでアルバイトとして働きました。
始めたばかりの頃は覚える仕事が多い上にうまくできず、先輩達にわからないことを聞きながらお客様に迷惑がかからないよう、乗り越えることに必死でした。3年経った頃には接客に慣れ、忙しさにも負けず業務をこなせるようになりました。
この経験から困難があっても粘り強く頑張り、乗り越える達成感を学んだので、御社での業務も最後まで向き合ってやり遂げられると思います。」
・異なる意見をまとめてひとつの目標へ導く
「私が考えるリーダーシップは、複数の異なる意見をまとめてひとつの目標へ導くことです。大学時代に話し合いのまとめ役を担当しており、自由に各自が意見を言う中で意見が対立する場面もありました。
くり返し意見を言い合う場を設けるうちに意見がまとまるようになっていき、研究内容を決めるときもスムーズでした。入社後はこの経験を生かし、周りの意見をまとめて目標達成へ貢献したいと思います。」
・目標達成に向けて人材を配置する
「私が考えるリーダーシップは、目標達成のために適材適所の人材を配置することです。前職の販売職ではキャンペーンスタッフの代表として10名のスタッフをまとめました。
10名のスタッフそれぞれが得意なことを聞き、それに合う人員配置をしたところ、キャンペーンは成功できました。御社に入社後も、この経験を役立てられると思います。」
・リーダーシップを発揮した経験がない
「私はリーダーシップを発揮した経験はありませんが、リーダーシップとは目標に向けて努力する力だと思います。私は高校生の頃、陸上部に所属しておりました。
2年生になると受験を理由に退部する部員が多くいましたが、県大会入賞の目標があり、私は部活と勉強の両立に努力しました。3年生のキャプテンをサポートしつつ練習に取り組み、その結果県大会3位入賞し大学は第一志望へ入学できました。
リーダーとしての経験はありませんが、チームを支えつつ目標達成のために努力する経験はあり、入社後も役に立てると思います。」
【NG回答例】
「大学時代にテニスサークルで代表をしていました。人数が多く、メンバーをまとめることは大変でしたが、大会では成績を残せてよかったです。」
・改善ポイント
役職からサークルのトップだったらしいとわかりますが、どのようにメンバーをまとめて大会の成績につながったかがわかりません。リーダーシップを発揮した結果、練習内容の見直しを行った・メンバーのモチベーションが上がった・協力し合って試合にのぞめたなどの具体的なエピソードを盛り込みましょう。
(まとめ)人材派遣の面接でリーダーシップがあるか聞かれたら?
1.面接でリーダーシップの有無を答えるには、発揮したエピソードを具体的に話します
面接でリーダーシップを発揮した経験を聞く目的は、人柄やあなたが自社に合うかどうかを見るためです。結論を初めに話してから具体的なエピソードを述べ、入社後に貢献できるとアピールしましょう。
2.リーダーシップを発揮した経験から、自社が求める人物かを確認する目的があります
面接官はリーダーシップを発揮した経験をもとに、あなたが企業に貢献できる人物か?・決断力の有無・困難に立ち向かい乗り越える力の有無を確かめます。リーダーシップを発揮した経験は組織の大小にかかわらないので、これまでを振り返ってまとめましょう。
3.リーダーシップを発揮した経験は、結論から始めて入社後の姿でまとめましょう
リーダーシップを発揮した話は、結論から始めて具体的なエピソードを言い、最後は入社後の貢献できる内容でまとめます。面接官が理解しやすいように、あいまいな内容を避けてリーダーシップの定義を自分の中ではっきりさせ、役職名だけですませないことです。
4.リーダーシップをとった経験は、学生時代やアルバイト、前職から見つけましょう
リーダーシップを発揮した経験を人材派遣の面接で答えるには、回答例を参考に自分なりの答えを準備しましょう。あなたが考えるリーダーシップをあげ、それにもとづくエピソードを紹介し、入社後に役立つことをアピールしてください。