人材派遣の面接で、前職の退職理由を印象良く答えるには?

2023.04.15

前職の退職理由は前向きな表現で伝え、志望理由と一貫性を持たせましょう


人材派遣の面接で前職を退職した理由を聞く目的は、退職理由が自社でクリアできるものなのか確認したいという目的と、リスクチェックをする目的があります。会社側はできるだけ長く働ける人材が欲しいため、すぐに辞めない人物を求めています。

そのため、前職での自分の経験を活かせることをアピールしましょう。

面接官からの質問には、聞かれた意図に沿った答え方ができると好印象を与えられます。退職理由はネガティブな表現を避けて前向きな言葉を使い、入社後は経験を活かして貢献したいという内容を伝えましょう。

退職理由をまとめづらいときは、メモに思いつくまま書き出してひとつずつポジティブな言い回しに変えていきます。志望動機と一貫性を持たせることがポイントです。

できあがった答えは退職理由に合った回答例と見比べて、問題がないかチェックしてください。

面接で前職の退職理由を聞く目的は、リスクチェックと自社との相性の確認です

人材派遣の面接で前職の退職理由を聞くのは、企業側3つの目的があります。目的ごとに解説していくので、質問の意図を知り、前職の退職理由を答えましょう。

【前職を退職した理由を聞く目的】
・すぐに辞めない人材かを知りたい
面接で直接あなたと会って話す目的は、自社と相性が良く長く働ける人物かを見極めることです。前職の退職理由が自社でも起こりうる内容の場合、すぐに辞める可能性があるため派遣を考え直したいと思っています。

・リスクチェックがしたい
前職の退職理由からあなたの性格を見極めて、自社に必要な行動ができるかを確かめます。回答の仕方でマイナス思考の傾向がある・人のせいにしやすいなどの印象を受けると、社内の雰囲気にかかわると面接官は考えるでしょう。

・責任感がある人材かを知りたい
社会人として働くには責任が伴うため、責任感を持って働ける人材を企業は求めます。退職理由なのでネガティブな内容になることもありますが、責任感を持って働いた経験を話してアピールしましょう。

【退職理由がまとまらないときは?】
前職を辞めた理由がネガティブな内容であるほど伝え方が難しいと思うかもしれませんが、以下の流れで進めるとスムーズに退職理由がまとまります。面接官の質問の意図に沿った答えがまとまりにくいときは、このステップを使ってみてください。

1.正直な退職理由を一言で書き出す
初めに前職を辞めた理由を全てメモに書き出します。面接官へ提出するわけではないため、思うまま自由に書きましょう。

給料が低い・残業が多い・上司が合わなかったなど、何でもかまいません。

2.書き出した理由を前向きな表現に変える
面接で話す内容はポジティブな表現を選ぶことがポイントなので、書き出した正直な理由を前向きに言い換えます。たとえば、「給料が少ないから」は、「成果に対して報酬が得られる場所で働きたいから」、「上司と合わない」は「何度も業務効率改善の提案をしたが、聞き入れられなかったから」などに言い換えられます。

3.入社後にあなたができることを述べる
前職の退職理由がクリアされたら、あなたは企業でどのように活躍できるかを伝えます。たとえば、「成果を正しく評価し報酬に反映されたら、これまでの経験を活かしてより大きなクライアントへアプローチしたい」、「スタッフの意見が通りやすい職場で、積極的に提案をし業務効率を改善したい」などが考えられます。

前職の退職理由は前向きに言い換えて、具体的な言葉で話しましょう


人材派遣の面接で好印象を与える前職 退職理由の答え方を、6つのポイントにわけて紹介していきます。まとめた退職理由がポイントをクリアできているかチェックしてから、面接でスムーズに答えられるよう練習しましょう。

【前職の退職理由を答えるポイント】
・嘘をつかない
面接で本音を隠し建前で答えると、志望動機などを深堀りしたときに矛盾が生じるおそれがあります。不満を言わないことと本音を隠すことは違うため、前職の退職理由を聞かれても不満を言う場にせず、前向きな言い方にして伝えましょう。

・人のせいにしない
たとえ上司があなたの意見を聞かず成長の機会を失ったとしても、上司だけのせいにせず、くり返し行動して改善を目指したことをアピールしましょう。働く環境を良くするための行動は、解決につながらなかったとしてもあなたの行動力を示すものになります。

パワハラやセクハラが原因で退職した場合、面接で正直に伝える必要は特にありません。それよりも、あなたがいかに企業へ貢献できるかをアピールする時間にしましょう。

・前向きな表現を使う
ネガティブな言い方で退職理由を伝えると、あらゆる物事をマイナスにとらえる性格だと判断されてしまうかもしれません。そのため、辞めた理由はポジティブな言い方に変え、入社後も積極的に働けるという姿勢を見せましょう。

・退職理由を志望理由につなげる
前の職場で叶わなかったことが御社では叶うと思い志望したという流れになるよう、退職理由を述べるのがおすすめです。志望理由より先に退職理由を聞かれた場合は、答えの最後に志望理由を簡単に述べましょう。

先に志望動機を話していた場合は、一貫性のある退職理由になるようにしてください。

・希望の働き方の基準をまとめる
前職を退職した理由が希望する働き方ができる職場へ移りたかったという場合は、あなたの希望をはっきりさせて、応募先に合う基準を1~2つ程度話します。働く基準に合う企業だとわかれば、面接官は長続きしやすい人物だととらえ、印象が良くなるでしょう。

・具体的な言葉で話す
「前職での経験を活かし、業務の効率化に取り組みたい」「より大きなクライアントへチャレンジしたい」など、前職では叶わなかったことを具体的に述べます。「前よりも一生懸命働きたい」「スキルアップを目指して積極的に動きたい」などの言葉は抽象的で、面接官の印象はあいまいになりがちです。

具体的な数値や状態を挙げて入社後にできることを伝えると、説得力が増します。

前職の退職理由に合った回答例を参考に、前向きな表現の答えを準備しましょう

とりあえず答えはまとまったもののこれで大丈夫か心配な人のために、前職 退職理由の回答例を紹介していきます。あなたが前の職場を辞めた理由に合う回答例を探し、見比べましょう。

【前職の退職理由の回答例】
・給料が低かった
「前社は給料が安く、生活水準も低かったことが理由です。先輩は5年間勤務していましたが、昇給が一度もないと言っていました。

入社して3年たちましたが、売上目標を達成しても給料が上がりませんでした。結婚をし家庭を持って充実した働き方をしたいと考え、退職いたしました。」

・上司と合わなかった
「私は従業員の意見に耳を傾けてくれる職場を求めて退職しました。前職では上司からの指示に従い業務に取り組む中で、こうすれば効率が上がると思いついたことがあり、何度か提案をしました。

しかしこれまでのやり方に従うことが重要だと断られ、聞いてもらえず時間のかかるやり方を続けていました。その点御社は、従業員の意見を聞き取り入れていると知り、入社後は気づいたことを積極的に提案したいと思っております」

・残業が多かった
「スキルアップを目指して、仕事のあとや休日を利用し、資格学習や勉強会に参加しておりました。しかし以前の職場では終電で帰る日が多く、休日出勤の回数も増えてしまい、スキルアップのための時間の確保が難しくなったため、退職いたしました」

・職種を変えたい
「私はこれまで営業職についておりましたが、お客様の声を商品企画の部署へ伝えることができず残念に思っておりました。別部署への連絡も提案しましたが、意見は通らずお客様によりよい商品を届けたい気持ちから、商品企画に携われる職種を希望し転職いたしました」

・リストラにあった
「経営不振により全店舗の〇%が閉店し、従業員の△人が削減の対象になりました。リストラの対象は閉店した店舗の営業職だったため、私は退職を受け入れるしかない状況でした。

新卒で入社してからこれまで長年お世話になった会社であり、同僚や上司に恵まれチームワークの良い職場だったので大変残念でした。これまでの経歴を他で活かす良い機会ととらえ、御社に応募いたしました」

・体調不良
「前職で長時間勤務が続き休日出勤も多かったため、体調を崩して退職しました。思い切ってしっかり休み、体調は万全になりましたので応募いたしました。

これまでの体調管理とタスク管理を確認したところ、ひとりで抱え込みすぎるところがあったため、チームで分担して進める大切さに気づきました。御社のチームに入り、これまでの経験を活かして協力して存分に働きたいと考えております」

自分なりにまとめても不安な場合は、派遣会社の担当者に相談してください。

(まとめ)人材派遣の面接で、前職の退職理由を印象良く答えるには?

1.前職の退職理由は前向きな表現で伝え、志望理由と一貫性を持たせましょう
前職の退職理由を聞き、あなたが会社で長く働ける人材かを見極めているので、前向きな表現で話しましょう。退職理由と志望動機に一貫性があり、会社に貢献したい気持ちが伝わると好印象です。

2.面接で前職の退職理由を聞く目的は、リスクチェックと自社との相性の確認です
面接で前職の退職理由を聞き、面接官はあなたがすぐ辞めない人物かを見極め、リスクチェックをします。面接官の質問の意図に沿う回答を用意しましょう。

退職理由をまとめづらいときは、書き出してから前向きな表現に言い換えます。

3.前職の退職理由は前向きに言い換えて、具体的な言葉で話しましょう
前職の退職理由は、前向きな表現に変えて嘘をつかずに述べます。上司など人のせいにもせず、退職理由を志望動機と一貫性を持たせて話し、具体的にどのような貢献ができるかを伝えましょう。

4.前職の退職理由に合った回答例を参考に、前向きな表現の答えを準備しましょう
あなたのまとめた回答を、回答例と照らし合わせて内容に問題がないか確認してください。前職は退職してしまったとはいえ、自分のこれまでの経験を今後に活かせることをアピールしましょう。

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