人材派遣の面接で高校生活で頑張ったことの答え方

2022.03.15

質問する側の意図を考えて、求められた内容を具体的に答えましょう


人材派遣会社の紹介予定派遣先で面接を受けたとき、高校生活で頑張ったことを尋ねる理由は、あなたがどんな人物かを知るためです。過去に置かれた環境で何を学び、どう考えて生かせるか、成長の可能性があるかを確認しています。

当日困らないためにも、回答例を参考に具体的な自分の学びと経験を準備し、何に生かして成長できたかを伝えましょう。エピソードは成功と失敗のどちらでも構わず、成功エピソードがなくても無理に作る必要はありません。

むしろ失敗エピソードから学んだことを次に生かし、失敗をくり返さなかった、またはよりよい結果を得られたことを伝えた方が、面接官には好印象でしょう。エピソードの大小で優劣はつかないため、日常生活での経験による話題でもかまいません。

高校生活で頑張ったことを尋ねる意図は、あなたのことを知るためです

人材派遣会社の紹介予定派遣の面接で、高校生活で頑張ったことを聞かれた場合、以下の意図があります。意図ごとに詳しく説明するので、目を通して自分なりの答えを用意しましょう。

・育った環境を知りたい
高校時代に過ごした環境と作り上げた人間関係などから、あなたの人間性を知ろうとします。高校卒業後何年も経った人でも、あなたの人格形成に関わる部分を知るために尋ねる質問で、中には幼少期~中学時代を問われる場合、家族についての場合もあります。

高校時代の環境を伝えつつ、その中で考えて行動したことまで伝えると、面接官の意図に沿った回答ができます。

・人柄の確認
頑張った経験からあなたの人柄や価値観を見極め、社風に会う人物かチェックします。社風や雰囲気とのミスマッチは働きづらさの原因になり、最悪の場合早くに離職するかもしれません。

早期退職はあなただけでなく企業側の不利益にもつながるため、あなたが自社で納得して働けるかを見る目的です。紹介予定派遣の場合、あなたに企業情報の提供がなく、担当する職種の情報のみのことが多いです。

社風に合うとのアピールが難しくても、職種向きであるとアピールできる内容を考えましょう。また、高校時代の自分を客観的に見て分析し、もしチームで成果を上げたエピソードの場合はどう貢献したかを話します。

全て自分のおかげとアピールすると企業側は協調性を心配するため、チームで協力し合った成果の内容が望ましいです。

・物事とどう向き合うか
高校生活で頑張ったことは楽しい思い出だけでなく、辛い思いや苦しいと感じた瞬間もあるはずです。苦労したときどう考えて何をしたかから、面接官は入社後の働きぶりを想像します。

面接では具体的に頑張った過程や苦労したこと、結果から学び考えたことまでをセットにして伝え、物事を諦めず最後まで向き合う姿勢を見せましょう。

・困難を乗り越える力があるか
頑張った経験とは必死になった経験をさしており、一生懸命な課題や問題への対処を見て、入社後に困難を乗り越える力があるか確認します。実際仕事で困難にぶつかる機会は何度もあるため、失敗を乗り越えて成功した体験など、くじけず取り組める人だとアピールするエピソードは面接官に好印象です。

・高い対応力があるか
大卒者や社会人経験者にあえて質問し、対応力をチェックする場合があります。大学卒業してすぐの人は大学時代に頑張ったことを、社会人の場合は以前働いた会社で頑張ったことをアピールできるよう準備してのぞむため、面接官はあえて準備していないであろう高校生活を尋ねます。

回答例を参考に、自分なりの答え方を用意しましょう


高校生活で頑張ったことを面接官にきちんと伝えるために、事前に回答を準備しましょう。ポイント別で回答例を紹介するので、答え方作成の参考にしてください。

・頑張りを裏付けするエピソードまで伝える
面接官は頑張ったことだけでなく、そのための行動や結果から得たことまで知りたいため、裏付けエピソードは必要です。当時の状況を想像しやすいよう具体的に伝えましょう。

<回答例>
「私はバスケットボール部に入り、部活動を頑張りました。シューターとしてシュートの成功率を上げるために、毎日練習に取り組みました。

県内で最優秀選手に選ばれ、インターハイにも出場できたので、練習をし続けて良かったと思います。ひとつのことを取り組み続けられると自信になりました。」

・高校生活でしか得られない内容を選ぶ
高校生活でと限定した質問のため、大学生や社会人になっても取りくめるアルバイトや資格の取得の内容は避けます。例えば文化祭・球技大会・修学旅行などの行事や部活動がおすすめです。

<回答例>
「私は球技大会を頑張りました。運営委員として大会開催の準備をしながら、クラス全員が楽しく参加できる大会を目指しました。

クラスメイトの意見を聞きながら計画的に練習を行い、運動の苦手な人からも楽しかったと言ってもらえる大会になりました。」

「私は英語の勉強を頑張りました。高校一年の頃は英語が苦手で赤点を取っており、克服したいと思って毎日30分ずつ中学の文法から勉強し直しました。

授業でわからないことがあればすぐに先生に聞き、その日のうちに理解することを目指しました。その習慣が身についたおかげで、赤点は克服し今では得意な科目になりました。」

・簡潔にまとめて話す
初めに何について話すか言い、そのあと頑張ったエピソードを伝えると完結でわかりやすい話し方ができます。手短にポイントを押さえた回答ができることはビジネスで役立つため、面接官から好印象でしょう。

話の流れは、
1.結論
2.頑張った内容
3.結果と得たもの
4.結果をどう生かしたか
の順にまとめると簡潔で分かりやすくなります。

<回答例>
「私は高校2年生のとき、文化祭で実行委員をしました。たくさんの準備がありましたが、多くの人と協力して行い無事成功できたことで、ひとつのことをつくりあげる達成感と、さまざまな立場の人との協力の大切さを学びました。

御社に入社後は、会社の一員として同じ部署だけでなく他の部署の方とも協力し、目標達成を目指したいと思います。」

エピソードは成功・失敗に関わらず、自分の体験や考えを伝えましょう

人材派遣会社の面接で高校生活で頑張ったことを話す場合、成功エピソードに限らず失敗エピソードでも構いません。面接官によっては失敗エピソードの方が興味を持ち、深く掘り下げ聞かれる場合があります。

内容は人より優れた経験であれば強い印象を残しますが、質問の目的は人柄や物事との向き合い方を知るためであり、日常のありふれたことでかまいません。

・成功エピソードのポイント
成功体験は「無事に終わって良かった」でまとめず、この成果から何を考えて何を行ったかまで掘り下げましょう。珍しい経験やレベルの高い成果は自慢にならないよう、客観的な立場で話すこともポイントです。

<例>
・部活動で県大会で優勝した
勝つまでの練習の努力とチームメイトとの協力の仕方、さらに上のレベルの大会での結果から考えたこと、先輩立場での経験なら大会で得たものをどう後輩へ伝えたかなど

・高校三年間無遅刻無欠席を達成した
なぜ目指そうと思ったか、成功のために日頃心がけたこと、家族の協力、失敗しそうになったときのエピソード、達成したあとの考えと行動(協力してくれた家族への感謝や今後も続けたいなど)など

・失敗エピソードのポイント
失敗して残念だったで終わらせず、原因を見つけて改善策を立て行動したことが大切です。挽回した成果が出ていなくても、取り戻そうと頑張った過程まででかまいません。

失敗エピソードの話し方は、改善後の結果を最後にし初めに失敗した状況から伝えます。

<例>
・部活動で思った成果が出なかった
期待した成果が出ない状況(試合で勝てない・部員のモチベーションが低いなど)、原因の分析後に考えたことと行動、自分の行動が周りに与えた影響、改善策を行ってどうなったか(成果が出た・出なかった)、さらに分析したこと後輩に伝えたことなど

・頑張ったことが思いつかないときは
規模の大きな体験がある人は珍しく、人材派遣会社の面接官も立派な経験がある人を求めて聞くわけではありません。日常生活での自分の考えや行動を振り返ると、あらゆる長所と短所が見えてきます。

そこから話しやすいエピソードを見つけて、高校生活で頑張ったことの回答を作りましょう。高校時代に書いた日記やブログ、当時のSNSでのやりとりも自分を知る材料になり、そこからエピソードの掘り下げができます。

卒業アルバムなど当時の写真を見る、家族や友人に高校時代の自分について聞くなどしてもエピソードは見つかるでしょう。周りの人に自分について尋ねると、人から見た自分の印象がわかるため、アピールポイントにも使えます。

(まとめ)人材派遣の面接で高校生活で頑張ったことの答え方

1.質問する側の意図を考えて、求められた内容を具体的に答えましょう
人材派遣会社の面接で高校生活で頑張ったことを聞く理由は、人物像を知るためです。過去の環境や学び、どう考えて生かしたかを見ています。

成功・失敗に関わらず、具体的に伝えましょう。

2.高校生活で頑張ったことを尋ねる意図は、あなたのことを知るためです
高校生活で頑張ったことを尋ねる意図は、あなたが育った環境・人柄・物事との向き合い方・困難を乗り越える力の有無・高い対応力の有無を確認するためです。回答を聞きながら面接官は入社後のあなたの姿を想像するので、考えや行動まで伝えましょう。

3.回答例を参考に、自分なりの答え方を用意しましょう
面接で高校生活で頑張ったことを聞かれたときに備えて、自分なりの回答を事前に考えましょう。頑張りを裏付けるエピソードがある・文化祭や球技大会など高校生ならではのエピソード・簡潔に話す、このポイントを押さえると伝えやすいです。

4.エピソードは成功・失敗に関わらず、自分の体験や考えを伝えましょう
高校生活で頑張ったことは成功・失敗のどちらのエピソードでもかまいません。人が経験しない珍しい体験に限らず、日常生活で考え行動したことでも十分です。

どのエピソードの場合も体験の結果、何を考えてどう行動したかを具体的に話しましょう。

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